パリで画材を買う。
- marquis81
- 2017年4月12日
- 読了時間: 2分
昨年パッサージュ・クルティに行ってみたが、美学生やプロ御用達のストイックな専門店と聞いていたものの、お土産や子供向けのようなガラクタや入門セットが目に付き、店員がしつこく言い寄る。
がっかりした。
もう行かないだろう。
安くもなかった。
やはり、セヌリエの印象がいい。
カルーゼル橋のたもと、と場所も優れている。
今回、イギリスのZest-itというオレンジの良い香りのするブラシクリーナーと目玉クリップ4つ計12ユーロ程度を買ったら「サンプルです」と、セヌリエのルージュ・レリオスという絵の具を貰った。
l'heliosとはギリシャ神話の太陽神のことらしく、英語でのintense redは激しい赤。
情熱的な強い赤で、気に入って早速多用している。
ペインティングナイフも安かった。
一本3ユーロ台。
他に、ここで画布を買った話は別のページに書いた。

そして、今日アルクイユのマランに行ってきた。
マランの絵の具は、実は昨日学校帰りに額縁屋さんで一本買って、今日使ってみて微妙な印象を持っていた。
大きなお店らしいので、やはり今回行っておかねばと、デッサンの後ダゲール通りのお気に入りのパエリアを買って帰り、ホテルの部屋でかっこんでから歩いて行ってきた。
トラムの辺りで既にカフェが減り、ムードはだいぶ変わるが、環状道路を越えてアルクイユに入ると、もうパリとは随分違う世界になる。
アレジャからほんの3〜4kmなのに、通り沿いには小さな戸建ての家が増えてきて、ニュージャージー辺りにいるかのような錯覚に陥る。
都会の自由が捨てられない自分にはアパルトマンだが、こんなところの小さな家でピアノを弾いて絵を描き、引き篭もるのもいいなと少し考えた。

二階建ての倉庫風のお店。
ウィンザー&ニュートンの200mlが5.48ユーロ。
650円ほど。
絵の具の200mlは凄い。
13インチのMacBookProの奥行きより長さがある。
それに重い。
旅先でこんなもの買うのは愚かだと思いつつ、チタニウムホワイトとカドミウムレッドは使うだろうと自分を納得させ、買った。

マランの廃盤シリーズの在庫セール。
3本で14.06ユーロ。
ちょっと迷ったが、この調子で絵の具を買っていったらキリが無くなる。

マランの豚毛の絵筆も安い。
丸筆(ROND)を2本買った。
SOIE(ソワ)とはsilkのことだが、soie de porc(ソワ・ド・ポー)=豚毛をこう称して構わない了解があるのだろうか。

世界堂やユザワヤで安く買ってるつもりで月に数万円使うような人は、年に一度安いチケットでパリ に買い出しに出れば、差額で凡そ旅費をペイできるのではないか。
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